「高額療養費」の制度は、医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月で上限額を超えた場合、その超えた額を支給するものです。

上限額は、年齢や所得に応じて定められており、ちょっと複雑です。
いえ非常に複雑です。

しかし、高額になる医療費の負担軽減ができるので、家計の味方であることには間違いありません。

私の限度額はいくら?

年齢や所得によって限度額が違います。

出展 厚生労働省保険局

難しい。。。

高額療養費をもらうためには、どうするの?

自分が加入している保険組合に支給申請書を提出します。

自分が加入している公的医療保険って?
健康保険組合
協会けんぽ
市町村の国保 後期高齢者医療制度
共済組合などです。

申請したら、どのくらいで支給されるの?

通常3か月
早い健康保険組合だと1か月です。
一旦、窓口で自己負担分を支払わなければならないので、経済的には負担ですね。

入院することになりました。窓口での支払いを負担の上限額までに抑えることはできますか?

できます!

「限度額適用認定証」なるものがあります。

まず、入院する前に、自分の加入している健康保険組合から「限度額適用認定証」の発行をしてもらい、病院に提出しておきます。

提出しておけば、高額療養費のように一旦窓口で自己負担分を支払い、あとで還付を受けるようなタイムラグも起きません。
退院時に少ない負担額の支払いで済みます。

高額療養費の基準となる期間は?

その月の1日から月末までで月ごとに計算します。

ゆえに、入院日は月初がおすすめです。

実家の親が入院することになりました、限度額適用認定証はどうするの?

同居していないと、親の介護認定や上記の表の年収がどこに当てはまるか分からないと思います。
安心してください。

まず、役所に電話をしましょう。

「親が入院するけど(入院したけど)、限度額適用認定証の交付は必要ですか?」と電話をします。

本人でなくとも、住所と生年月日と名前で必要か否かを教えてくれます。

70歳以上で現役並Ⅰ・Ⅱと一般の区分の方は、後期高齢者受給者証(いわゆる保険証)を窓口に提出すれば、退院時に自己負担限度額まで窓口で支払うだけです。

高額医療介護合算療養費って何?

医療と介護の自己負担が高額な人に対して、限度額を超えた部分が支給されます。
①70歳未満と70歳以上
②収入
によって限度額が変わってきます。

高額療養費と大きく違う点が、毎年8/1から翌年7/31までを基準日としているところです。

高額療養費は、月単位基準。この制度は、年単位基準。
忘れたころに還付手続きのための封書が届きます。

高額介護サービス費って何?

この制度は、介護費対象に限度額を超えた部分を支給されます。
高額療養費と同じで月単位基準です。

ここまで、医療費の負担が増えたときに味方になる制度を見てきましたが、
理解するのが難しい。。。と感じてしまいました。

世帯合算や多数回該当など、まだまだ、ご紹介する内容はたくさんありますが、
今回は、ここまで。
もっとシンプルな制度にしてもらいたいと実感します。

今日のまとめ

高額療養費は、先進医療や差額ベット代などは対象外です。
高額療養費はご自身で申請しないともらえません。

入院時には、医療費以外にかかる費用がたくさんありますね。

差額ベット代、入院着などのレンタル代、テレビ代、食事代、
家族がお見舞いに来る際の交通費。

大黒柱が入院すれば、収入が減ります。

主婦が入院すれば、惣菜を買うことが増えて食事代も増えますね。

高額療養費制度があれば、医療保険等は必要ないという時代は終わりました。

「これだけあれば安心」ということはありません。
公的な支援を活用しつつ、自助努力は必要です。
皆さん、備えていますか。