皆さんは、人生の後はどこで迎えたいですか?
介護施設?
病院?
それとも自宅ですか。

2018年「人生の最終段階に関する意識調査」(厚生労働省)によると、
人生の最後は自宅で!と希望している人が約7割いるそうです。

在宅死亡率はどのくらい?

まず、在宅死亡率を確認してみましょう。

2020年の在宅死亡率は、15.7% 病院は68.3%
2020年は、新型コロナが猛威を振るいました。
志村けんさんや岡江久美子さんが亡くなったことも記憶に新しいですね。

73年前の1951年の在宅死亡率は、82.5%
48年前の1976年の在宅死亡率は、46%
18年前の2006年の在宅死亡率は、12%
病院で亡くなっている方は85%超えでした。

昔は、3世代4世代が同じ家に住む大家族。
現在のような国民皆保険制度が始まり、少ない自己負担で医療が受けられるので、
病院死が増えたのは当然のことだと考えられます。

どの県が多いのでしょうか

2020年の在宅死率を都道府県別にみてみると
一番高い県が、東京都 22.2%
一番低い県は、大分県の9.6%

情報格差やヘルパーや訪問看護師 訪問ドクターの人材不足から差が出ているのです。
病院や施設が多い東京都ですが、逆に「入れない」から自宅で最後なのかもしれません。
または、自宅で最期を迎えるための体制が整っているから、東京都での在宅死率が高いのかもしれません。
住んでいる場所で、差がこんなにもあることに驚きました。

政府の方針は、ちょっと怖い。。。

政府は、2015年に「施設から在宅へ」の方針を打ち出しました。
超高齢化社会となり、医療費を抑制したい、多く方が最後は自宅で!を軸にして
2038年までに、在宅死率を40%にあげる方針としています。

たしかに、少子高齢化による老々介護や身寄りのない一人暮らしの人が増加すれば、
病院に入れない、介護施設にも入れないとなります。
安心して、自宅で介護されずに死んでいくのかもしれません。
まさに「看取り難民」です。
ちょっと考えただけでも、気分が落ち込みそうです。

在宅での看取りのメリットデメリット

メリット
家族やペット 好きなものに囲まれる
穏やかに最後を迎えられる(かも)

デメリット
急変時に病院のように対応ができない

現実は。。。

家族の負担があるけれど、自宅で親を看取ろうとしている友人は、
「ドラマのような穏やかな時間ばかりではなく、想定外のことが沢山起きるのよぉ。
なかなかお迎えが来ないから、こちらも疲れちゃった」と豪快に笑いながら
いつも苦労話をしてくれます。

話を聞いていて感じたポイントは、
自分一人で抱えこまない
家族と介護サービスなどの力を整える
本人の望む環境を作ってあげる

最後は何と言っても、看取られる側と看取る側の覚悟です。
これが大事なポイントですね。

緩和ケアのある病院や市町村でも、自宅で看取りをする方に分かり易いパンフレットを作っています。
参考にしてみてください。

介護は、ゴールが見えないマラソンです。
お互いが無理なく過ごせて行けるようにボチボチと行きましょう。
これを機会に、自宅での看取りについて考えてみませんか。